クイーン・ライヴ・キラーズ
(QUEEN LIVE KILLERS)


日本盤発売日:1979年6月25日
イギリス盤:1979年6月22日、アメリカ盤:1979年6月26日
イギリス盤初版:「A面:YAX 5612-1U」「B面:YAX 5613-1U」「C面:YAX 5614-1U」「D面:YAX 5615-1U」

1970年代初頭から、米国を中心に「ブートレグ盤」「パイレート盤」「海賊盤」(様々な呼称がある)等のアンオフィシャルのアナログ盤が大量に出回る様になり、主な音源が「ラジオ・テレビ放送を収録した盤」「オフィシャル盤をそのままコピーした盤」、そして「ライヴの隠し録り盤」であった。それらを一掃すべく、各アーティストがオフィシャルライヴ盤を出す様になり、1970年代後期は、オフィシャルライヴ盤の過密状態だった時期があった。オフィシャルのライヴ盤は音質こそ優れていたが、実は音の差し替えなどが当たり前の様に行われており、ミックスでコントロールされた音源はライヴの核心に迫っていない部分も多く、勢いの無い、まるで「死んだ音」の様に聴こえていたのも事実だ。
クイーンも例外では無く、様々なブート盤が発売され、貴重な音源ではあるものの、違法な盤である事には変わりなく、その様な時期に発売されたのがこのアルバムである。1979年1月〜3月に行われたヨーロッパツアーを収めたテープは2枚組のライヴアルバムに纏められ、「QUEEN LIVE KILLERS」というタイトルで、クイーンが日本公演から帰国直後の6月末に発売された。
ライヴレコーディングは、ジャケット裏面に記載のあるJohn Etchells氏によって行われ、ミックスはDavid Richards氏らが待つスイス・モントルー「Mountain Studio」。米国「Sterling Sound Studio」でマスタリングとカッティングが行われたラッカー盤によって英盤・米盤がそれぞれリリースされた。

「1979年ヨーロッパツアー」という「漠然とした括り」になっているのは、1曲の中で複数の公演日の演奏が含まれている為であり、明確に「この曲は○○公演にて収録」といった記述が難しいという事実が多分に影響していると思われる。
79年のヨーロッパツアーで演奏されながら、「ライヴ・キラーズ」には収録出来なかった曲が存在する。「Somebody To Love」「Fat Bottomed Girls」「If You Can't Beat Them」「It's Late」などである。(映画「ボヘミアン・ラプソディ」のサウンドトラックとして発売された同名の盤には「ライヴ・キラーズ」から漏れた「Fat Bottomed Girls」が初収録された)

また、79年ヨーロッパツアー時と、「ライヴ・キラーズ」の収録曲は一部曲順を変えており、ツアー時のライヴでは「Now I'm Here」→「Don't Stop Me Now」→「Spread Your Wings」→「Dreamers Ball」の順番で演奏された。79年4月〜5月の日本公演では「Spread Your Wings」の代わりに「Teo Toriatte」が演奏された日もあった。
ちなみに(これは書いて良いのか分からないが)「Death On Two Legs」の曲紹介するMC部分に「ピー音」が入っている為、何を語っているのかが長年の謎だった。実はMC自体を短くカットもしている為、「ピー音」の枠は短い。
「This next song is from "A Night At The Opera". This is about a dirty nasty man. We call him motherfucker. Do you know what motherfucker means? I'm sure you have a word for him. We call him, we also call him Death On Two Legs.」
また、「'39」の演奏前にブライアンによるメンバー紹介(呼び込み?)の部分を聴く事が出来るが、ワーナー・パイオニア盤「ライヴ・キラーズ」の歌詞カードには「ジョンの紹介部分」で聴き取れていない箇所がある為、下記に記す。
「Well, I'd like to welcome back to the stage the rest of the Queen group. On drums and tiger skin trousers, Mr. Roger Taylor. And on dazzling tie and bass guitar, Mr. John Deacon. And on maracas and sometimes vocals, Mr. Freddie Mercury.」


国内盤LPは初回限定盤「カラーレコード仕様」で発売された。カラーレコードは盤質を悪くする傾向にあるのだが、さすがは「東芝プレス」である。盤質は素晴らしい。
各レコードのカラーは「赤レーベルに緑レコード」「緑レーベルに赤レコード」という、ちょいと洒落た感も思わせる組み合わせ。このカラーレコードは海外でも人気が高い。
また、このアルバムには「黒盤」が存在する。筆者は黒盤の方が好みであり、「LIVE KILLERS」は断然、黒盤で聴く事の方が多い。
アルバムジャケット(表面)の撮影は長谷部宏氏で、1979年日本公演(日本武道館とされている)の際に撮影されたもの。ジャケット内側にはデビュー時期(ブライアンだけ無い)から79年までの写真をコラージュした物。各メンバーが大きめに写っている写真をレコードの各面のレーベルデザインに使用している(ライヴアルバムであるにも関わらず、レーベル面の内、メンバー3人分が「アコースティックコーナー」の写真である事がどうにも解せない)。

1985年に、このライヴ盤を元にLP1枚に編集した盤「QUEEN LIVE−ウィ・アー・ザ・チャンピオン」が発売されているが、日本独自企画ではない。

それぞれの盤の見分け方は、「戦慄の王女」の項をご参照ください。

P-5567〜8E
Press Mark
SideA
SideB
Press Mark
SideC
SideD
クイーン初の2枚組みカラーレコード。レーベルが「A面:ブライアン」「B面:フレディ」になっており、海外盤のレーベルのデザインと間逆である。また、それぞれの盤には海外盤同様(クイーン日本盤では初)の「レコード紙袋」が付属しているが、それぞれの紙袋に印刷されている「カタログNo.」も逆になっている。或いは正しい「日本盤カラーレコード」という物が存在するのかも知れないが、何故こういったミスが起こったのかは不明。ちなみに「Get Down, Make Love」のブライアンによる「ハーモナイザー」を使用した重低音の部分は「黒盤」より「カラー盤」の方が重低音を強く感じる。中学生当時、ウーハーが揺れるのを観てビビッたのを今でも覚えている。「東芝プレス」。

プレス年月:1979年6月
Disc1:P-5567E
Disc2:P-5568E
A面:1-A-4
B面:2-A-29
C面:2-A-2
D面:1-A-22
ジャケット印刷:lc A
ジャケット・カタログNo:P-5567-8E
(背表紙に表記)
ジャケット価格表記:¥3800
(背表紙に表記)


P-5567〜8E
Disc1
Press Mark
SideA
SideB
BB-702-A
STERLING
TO
Disc2
Press Mark
SideC
SideD
BB-702-C
STERLING
TO
私の中高校時代の友人が当時購入した盤の帯は「カラーレコード盤用」の帯だったが、中身が「黒盤」だったので、友人はガッカリしていた。がしかし筆者は黒盤の方が好きだ。普段聴きは勿論この盤である。レーベルも「A面:フレディ」「B面:ブライアン」に訂正された。
この盤には「STERLING」の刻印がある。米国Sterling Sound社にて英盤用・米盤用のラッカー盤カッティングが行われた為、UK・US盤のインナー・グルーヴには「STERLING」の刻印が有るが、この日本版・黒盤にも「STERLING」の刻印が有る為、実質、英国・米国オリジナル盤と同等の音質を有していると考えて良いと思う。日本盤「世界に捧ぐ」と同じく、米国カッティング盤なので「1-A」では無く「L-A」等のアルファベットで始まるワーナー・パイオニア独自のマトリクスNo.と「BB-702」等の米国独特の手書き文字のマトリックスNo.。プレスのみを日本で行っている為、盤質も優れている。
この盤のプレスマークを見ると、1981年1月が最初のメタルマザー製作月なので、遅くとも1981年1月以降には「黒盤」として販売されていたものと推測する。1980年以降の東芝プレスである為「TO」の刻印がある。

プレス年月:1981年7月
Disc1:P-5567E
Disc2:P-5568E
A面:L-A-10 TO BB-702-A STERLING
B面:L-A-9  TO  BB-702-B STERLING
C面:L-A-12 TO  BB-702-C STERLING
D面:L-A-9  TO  BB-702-D STERLING
ジャケット印刷:lc A
ジャケット・カタログNo:P-5567-8E
(背表紙に表記)
ジャケット価格表記:¥3800
(背表紙に表記)



P-5567〜5568
前項で触れた「P-5567E〜5568E」は「P-5567〜5568」となり、帯も変更、シュリンクラップで覆われている。筆者はこの盤を所有していない。具体的な事は全く分からない。「クイーン・グレイテスト・ヒッツ」の項で触れるが、80年代後期の東芝盤は音質が悪い為、この盤も音質があまり良くない可能性がある。
プレス年月:
A面:
B面:
C面:
D面: