世界に捧ぐ (NEWS OF THE WORLD)

日本盤発売日:1977年11月25日
イギリス盤:1977年10月28日、アメリカ盤:1977年11月1日
イギリス盤初版:「A面:YAX 5355-1」「B面:YAX 5356-2」

ジャケットは米ELECTRAとほぼ同じデザイン。
赤色の帯、ダブルジャケットorデラックスジャケット(ゲートフォールド)、立川直樹氏のライナーノーツ(対談形式)、黒ベースに白文字の各曲の英詞(英・米盤では赤系ベースに白文字英詞であり、レコード紙袋になっていた)(「1979年来日記念盤」のみ赤系歌詞カードに変更された)。メンバーの写真等がプリントされたステッカーシール、半透明のレコード袋等。
ジャケットは「Astounding Science Fiction」なるSF小説集の為に「Frank Kelly Freas氏」が手掛けた絵が元になっており、これをオランダのデザイングループ「Cream」が仕上げたもの。日本盤の内ジャケットは英盤とは逆に貼られてある(79年来日記念盤以降、訂正された)。

このアルバムの“レコーディング風景を収めた”とされるフィルムが存在するが、いずれも「当て振り」であり、ミックス風景は本物と思われるものの、レコーディング風景はプロモーション映像の類と思ってよい。
ロジャーの「Sheer Heart Attack」やジョンの「Who Needs You」が素晴らしく、ブライアンの「All Dead, All Dead」や「It's Late」も大好きな曲だ。フレディが書いたナンバーは3曲と少ないが、何れもライヴでは欠かせない重要な曲だ。
「We Will Rock You」には別ヴァージョン(Fast Version)が存在し、中学生当時の私は「ライヴの為だけのアレンジ」の物だと思っていた。筆者が23歳くらいの頃に「BBCセッション」のオンエアから録られたと思われるブートレコード盤をブート盤屋で見つけ、即購入。初めて"WWRY BBC Studio Fast Version"を聴いた。あまりのカッコ良さに痺れまくった。今でも大切にこの盤を聴いている(後にBBC音源を使用したオフィシャルCDが発売された)。

前作同様、複数のラッカー盤へのカッティングを行い、メタルマスターを製作している。A面・B面、それぞれを何枚ずつ製作したのかは不明だが、現時点で筆者が確認しているのはA面が2種、B面が4種だが実際はもっと多いと推測する。全ての「ラッカー盤へのカッティング」を米国で行っている(カッティングを行ったスタジオ名等は不明)。前作まではマスターテープを米国から送ってもらい、その後、国内でラッカー盤へカッティング後、メタルマスターを製作していたが、マスターテープに起因する音声のトラブルが絶えなかったからと思われる。
その解決策として「ラッカー盤へのカッティング」と「メタルマスターの製作」を米国に依頼した、というのが本作である。他アーティストで「米国原版メタルマスターを使用」などと謳っている盤は、音質の良さをアピールする事が目的の盤だ。イギリス本国でも前作は「米国マスタリング」「米国カッティング」で製作されていた(本作の英盤は「英国マスタリング」「英国カッティング」)。

しかし疑問が残る。メタルマスターを送ってもらうならば、日本のレコード製作の過程等を考慮しても1〜2枚程度で済む筈であり(理論上は「1枚のメタルマスター」から無限に「メタルマザー」を作る事が出来る)、4枚以上(?)も製作を依頼するというのは疑問である。そこで浮上する説として「カッティングされたラッカー盤」だけを米国から送ってもらい、日本でメタルマスターを作っていた、という説である。事実、1枚だけ不良品と思われるラッカー盤が混在していた(B面:「3L-」盤)。
「カッティング済みラッカー盤」だけを送ってもらえれば、日本国内で、日本式のやり方でメタルマスターを作った方がより最善策だと思われるからである。日本盤の品質は世界一では無いかと思うからである。

米国カッティングを裏付ける特徴点に「マトリクスNoの刻印」が有る。これまでのワーナー・パイオニア盤は「1-A-1」等、先頭の文字は数字であった。先頭の文字にアルファベットがある場合(L-A-1など)は、海外カッティング盤だと思えば良い(他アーティストのワーナー・パイオニア盤でも先頭の文字がアルファベットである海外カッティング盤を確認出来る)。
「LIVE KILLERS」でも同様のケースがあるので、そちらでも書きたいと思う。

それぞれの盤の見分け方は、「戦慄の王女」の項をご参照ください。

P-10430E
Press Mark SideA SideB
筆者が上京後に最初に購入した盤である。盤には手書きで「6E-112」と記されているが、日本ではこの様な手書きのマトリクスNoを手書きする文化がそもそも無い。おそらく殆どのカッティングスタジオには、手書き用の台など設置していない。日本人が書いたとは思えない独特の文字である。そもそも「6E-112」はUS盤のカタログナンバーだ。したがってこの盤は海外(US)カッティングである事を表している。この続きは「LIVE KILLERS」でも書いてみたい。
東芝プレス盤。
右のYouTube枠に、1977年11月プレス盤、4枚分の「A面」「B面」それぞれのインナーグルーヴ(送り溝)の部分を「比較」として載せてみた。
ラッカー盤へのカッティングが異なれば、送り溝の間隔も異なるので、分かって頂けると思う。
ちなみに、4枚全て、同一のマスターテープ、テープマシーン、カッティングマシーンを使用していたと思われるので、曲のピッチ(テンポ)等のズレは微々なものである。

プレス年月:1977年11月
A面:L-A-7

B面:3L-A-3 (「Who Needs You」のエンディング部と「It's Late」の冒頭に重低音のノイズが入っている)
ジャケット印刷:lc A
ジャケット・カタログNo:P-10430E STEREO
(ジャケット背表紙)
ジャケット価格表記:
無し
1977年プレス Side A

1977年プレス Side B


P-10430E
Press Mark SideA SideB
この盤にも手書きで「6E-112」と記されている。日本ではこの様な手書きのマトリクスNoを手書きする文化がそもそも無い。手書き用の台など、設置していないからである。USカッティングであるが、米国の何処のスタジオでカッティングされたものかは不明である。両面とも「2L-」で始まるスタンパーであるが、プレスは1977年11月である。東芝プレス。

プレス年月:1977年11月
A面:2L-A-2

B面:2L-A-7
ジャケット印刷:lc A
ジャケット・カタログNo:P-10430E STEREO
(ジャケット背表紙)
ジャケット価格表記:
無し



P-10430E
Press Mark SideA SideB
この盤のマトリクスNoは両面とも「L-」盤である。この盤にも手書きで「6E-112」と記されている。日本ではこの様な手書きのマトリクスNoを手書きする文化がそもそも無い。USカッティングであるが、米国の何処のスタジオでカッティングされたものかは不明。この盤もプレスは1977年11月に行われている為、初回盤である。東芝プレス。

プレス年月:1977年11月
A面:L-B-8
B面:L-A-4

ジャケット印刷:lc A
ジャケット・カタログNo:P-10430E STEREO
(ジャケット背表紙)
ジャケット価格表記:
無し



P-10430E
Press Mark SideA SideB
この盤にも手書きで「6E-112」と記されている。微妙に筆跡が異なる。日本ではこの様な手書きのマトリクスNoを手書きする文化がそもそも無い。おそらく日本の殆どのカッティングスタジオには、手書き用の台など、設置していないからである。USカッティングであるが、米国の何処のスタジオでカッティングされたものかは不明である。こちらの盤はA面が「L-」、B面が「2L-」で始まるスタンパー。プレスは1977年11月であるが、筆者所有の4枚の1977年11月プレス盤は、どれもスタンパーの組み合わせが異なっている。東芝プレス。

プレス年月:1977年11月
A面:L-B-13
B面:2L-A-16

ジャケット印刷:lc A
ジャケット・カタログNo:P-10430E STEREO
(ジャケット背表紙)
ジャケット価格表記:
無し




P-6555E
Press Mark SideA SideB
「1979年の来日記念盤(2000円盤)」である。「1981年の来日記念盤」ではない(詳細は「戦慄の王女」の同項を参照)。
筆者が当時、クイーンのLPで6番目に購入した「世界に捧ぐ-1979年来日記念盤」は、いつの間にか下記の盤「P-10430E」に変わっていた。これには心当たりがある。筆者が20歳前後の頃に、友人にこの盤を貸した事があるのだが、何故か下記の「P-10430E」盤と入れ替わっていたのである。おそらく友人が盤に傷を付けてしまったのだろう。そして、新品のレコード(83年プレス盤)を購入し、そっと筆者のレコード棚に入れ換えたのだろう。したがって、筆者が購入した筈の「79年来日記念盤」は今、手元には無い。
この盤(79年10月プレス)は資料用として買い直した物。スタンパーが上記の「P-10430E」盤と同じスタンパーの組み合わせである為、同等の音質を有している。東芝プレス。

プレス年月:1979年10月
A面:L-B-25
B面:2L-A-23
ジャケット印刷:lc A
ジャケット・カタログNo:P-6555E STEREO
(ジャケット背表紙)
ジャケット価格表記:¥2000 
(背表紙にのみ記載)



P-10430E
Press Mark SideA SideB
「1979年来日記念2000円盤」終了後は「P-10430E」になり、価格も2500円に戻された。この盤は友人が購入したものと思われる。「TO」の表記があるので「1980年以降の東芝プレス」であった事を証明している。「B面:4L-」盤であるので、1977年11月プレス盤に「B面:4L-」盤が存在する可能性は高い。米国カッティング。東芝プレス。

プレス年月:1983年9月
A面:L-A-33
B面:42L-A-6
ジャケット印刷:lc A★
ジャケット・カタログNo:P-10430E
STEREO (ジャケット背表紙)
ジャケット価格表記:
無し



P-10430
前項で触れた「P-10300E」は「P-10300」となり、帯も変更、シュリンクラップで覆われている。筆者はこの盤を所有していない為、具体的な事は全く分からない。

プレス年月:
A面:
B面:
ジャケット印刷:
ジャケット・カタログNo:
ジャケット価格表記: