序章

「第1作目ゴジラ短縮版」 対 「キングコング対ゴジラ短縮版」



:「本日は大変お忙しい中、本当に有り難う御座います!
まずですね...私が最初に買ったゴジラのビデオソフトが「1954ゴジラ90分短縮版」だったんです。
それで当時から気になってたのが...編集箇所になると次のシーンの音声が一瞬聞こえてくるので、これはフィルムをカットした物をテレシネされたのだろうと...。
“1954ゴジラ”も“キンゴジ”同様に「全長版」を切った「短縮版」が存在したのでしょうか。」

清水さん:「ゴジラの1作目は、ちゃんとした全長版が残っているので、短縮版はオリジナルネガから起こしたプリントを編集して、それをテレシネした物だと思います。」

TORIさん:「だから編集点の音がズレるんですよ。」

清水さん:「フィルム上、絵と音は20コマずれているので、それで次のシーンになると(フィルム編集前の次のシーンの)音が入ってきちゃうんですよね。」

TORIさん:「昔はビデオで編集するよりも、フィルムを編集してテレシネした方が早かった時代が有ったのかも知れないですよね。
で、当時の『短縮ビデオ版』って『ゴジラ東京上陸の勝鬨橋シーン』の前に黒画面がしばらく入るじゃないですか。あれって実は(マスター)ビデオの2巻目で、元々の(マスター)ビデオって、2巻組だったんじゃないかって思うんですよ...想像ですけど...。」

清水さん:「あ〜なるほど...。。。」

TORIさん:「ビデオテープがまだ60分テープまでしか無かった頃に『30分版』を発売して、その後90分クラスの長さのテープが使える様になったから『90分版』も出せる様になって。
だから僕は第1作目のゴジラって、2巻組のビデオが遥か昔に有ったのかなっていうのを想像してるんですけど...裏は取れない...。。東宝ビデオの「βやVHS」が無い頃のカタログなんて見たこと無いから...。例えば3/4インチでUマチックで出てたとか...Uマチックって60分までだから...。
だからあの「黒画面」って巻を割ってる「黒」なんじゃないかって思う...。」

清水さん:「だから多分、当時120分テープという存在は貴重すぎて、如何に90分以内に収めるかという事だったんでしょうね...。」